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【デレマス】「蒸機公演 クロックワークメモリー」は何を残したか

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蒸機公演」という四字熟語を見たことがありませんか?

 

蒸機公演――正確には「LIVEツアーカーニバル 蒸機公演 クロックワークメモリー」とは、mobageアイドルマスター シンデレラガールズにおけるイベントの一つで、2018年10月に開催されました。

 

この「LIVEツアーカーニバル」というイベントではアイドル達が出演する演劇風のストーリーが展開され、毎日追加されるストーリーや、様々なアイドル達による公演ユニットの登場を楽しむことができます。

ファンタジー世界を舞台とした幻想公演に始まり、西部公演海賊公演戦国公演刑事公演などこれまで様々なテーマで開催されてきたLIVEツアーカーニバル。中でも諸星きらりがメインとなる「鋼鉄公演」はアニメ版シンデレラガールズ劇場で取り上げられ、主題歌楽曲も作成され、デレステでもエイプリルフールイベントが開催されたのを覚えている方は多いと思います。他にも、変わったところでは「スーパーロボット大戦」や「テイルズ オブ」シリーズとのコラボ公演、更に876プロのアイドルが登場するイベントが過去4度開催されるなど、近年モバマスの中でも注目度の比較的高いイベントとなっているのです。

 

…で、前置きが長くなりましたが、そのツアー系イベントの中でもとりわけ知ってほしいのがこの「蒸機公演 クロックワークメモリー」なのです。

勿論可能なことならば他の公演も全部追って頂きたいところなのですが、あえて一つだけ選ぶとするならば今この時点ではこのイベントになります。それは自分の担当アイドルが出演しているから、という理由ではなく、「出演アイドルの担当P以外の間でも大きな話題となった」という確かな事実があるからです。

 

この記事ではそんな蒸機公演の何が凄かったのか?という点について紹介していきます。一応若干のネタバレも含みますが、ストーリーを読んでいなくても大丈夫なようには書いているつもりです。

 

 

 

蒸機公演のここがすごい!

 

蒸機公演の盛り上がりの指標の一つとして、開催中のファンアートの多さがあったと思います。アイドルが新衣装を着用すると日々何かしらその姿を描いたファンアートが流れてくるこの時代ですが、蒸機公演は他の公演に比べても担当内外を問わずイベントにちなんだイラストが多く生まれ、中には漫画形式の壮大な作品もよく見られました。

pixivの検索結果を見ても(2019年5月調べ)複数回開催された幻想公演が116件、鋼鉄公演が86件なのに対し、蒸機公演は直近1回の開催で96件に上っているのを見ても、あの一度のイベントでの影響力の強さを伺い知ることができるでしょう。

 

蒸機公演は考察も非常に盛り上がりました。今でこそ熱心なPのTLではツアーイベント開催中の毎日22時には追加されたイベントストーリーについてあれこれ語る流れが出来ていますが、この風潮を強く根付かせたのはこの蒸機公演の盛り上がりからだと私は感じています。

理由としてはこれまでギャグテイスト寄りのシナリオが多かったツアーイベントが、一転してシリアス全振りにしてきたこと。開始時では舞台の場所がどこなのか、世界の全貌がどうなっているのか、一切明かされていない中でのあのオープニング―――これがそういう物語が好きな層の血を騒がせたことが、火がついた要因でしょう。

 

そしてイベント最終ラウンド、物語は感動の大団円を迎えるわけですが、その際にはTwitter日本のトレンドトップ10にも載りました(ユーザーごとにカスタマイズされてない方のトレンドです)。

 

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ユーザー数の多いデレステならともかく、モバマスのイベント名がトレンド入りすることなどまず無いわけで、この一つをとっても名誉なことだといえるでしょう。

 

P側の盛り上がりはイベント後も続き、「蒸機公演合同クロックワークメモリーズ」なるものも頒布されました。聞いたことありますか?モバマスのイベント単位での合同誌。

 

そしてその盛り上がりを受けてなのか、イベント終了後3週間経った後のデレステ側の「デレぽ」でこんなやり取りも見られました。

 

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今までもモバマスの過去のイベントにちなんだデレぽ上での絡みはいくつか見られましたが、こんなに早く輸入してくるパターンはそう無かったはずです。私はこれが運営側がきちんとこの蒸機公演の盛り上がりを受け取ったぞとのメッセージだと捉えています。

 

 

 

蒸機公演がアイドルに残したもの

 

さて、ここからは蒸機公演にてメインの役柄を務めた4人のアイドルについて振り返っていきます。蒸機公演はイベントそのものの力は勿論、その4人のアイドルにとっても大きな影響を与えたイベントだったのです。

 

 

[フィアレスメカニック]斉藤洋

 

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まずはスチームドクター・ヨーコを演じた斉藤洋子。斉藤洋子というアイドル自体、ツアーを始めアイプロやアイチャレ・アイバラなどこれまでストーリー系のイベントに出演したことはありませんでした。健康や美容志向の強いお姉さん、という漠然としたイメージしか無かった人も多いと思います。

それが今回、オートマトンのヤスハを導く役柄として、あの特訓前後の素晴らしい絵柄を掲げての登場。その配役に多くのPは度肝を抜かれたことでしょう。しかも、章が進むにつれて明かされていくヨーコの背景で二度おいしくなる、そんな素敵な役どころでした。

ことシンデレラガールズにおける20歳という年齢は、実際そんなに歳がいっているわけでもないけれども、他のアイドルに比べるとどうしてもお姉さんになってしまう、という難しい立ち位置にはなっているのですが、この公演におけるヨーコという役柄はそういったアイドル達を十分に生かす、一つの正解なのではないかなと思ってみたり。

 

 

[レジームガヴァナー]中野有香

 

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首席蒸貴官(スチームプライム)・ユカを演じた中野有香。「功夫公演」では正義の武闘家主人公を演じた有香でしたが、今回は一転して敵役側・それも本来の性格とは異なった冷徹な役柄を演じることになります。

主にデレステを通じて可愛さ、かっこよさを極めてきた有香。もうこれ以上大きな変化は無いだろう、と思っていた矢先に降りてきた新たな可能性。この絵とセリフを見た時、思わず感嘆の声が漏れてしまいました。こう中野有香を使ってくるかと。

この公演における笑い所(そして泣き所)でもある「スチームユカ」の存在や、当初から考察が盛り上がった「スチーム=テ」など、中野有香だからこそできたこの物語への彩りも様々。最後の方のネタばらしが味わい深くなるのも本来の中野有香を知っているからこそ。いい話を貰ったと思います。

…ちなみに、2019年4月に開催された「玩具公演」では同じ絵柄で「機械仕掛けの人形」として登場、本体ユカのレプリカとして、繋がりも示唆されています。

 

 

[プラウレジスタンス]神谷奈緒

 

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ヨーコの協力者でレジスタンスのリーダー・ナオを演じた神谷奈緒奈緒もツアー系イベントのメインとして出演したのは今回が初めてでした。アニメ好きの奈緒スチームパンクの衣装に喜んでいる様子がカードのセリフで見ることができます。

ところで、彼女の演じたナオは他3人に比べるといささか平凡な役どころなのですが、そこに関して紹介したいエピソードが1つ。それが2019年5月に公開されたデレステの南地方の営業コミュ「切磋琢磨の幕間」。ドラマ撮影で奈緒が岡崎泰葉と服部瞳子の2人と共演するエピソード。アイドルになる前から芸能活動経験のある泰葉と瞳子に比べ、普通の自分の演技に深みが出ないことをぼやく奈緒に対し、2人が「普通の女子高生」も立派な人生体験であり、自分達が出せない演技を奈緒は出すことができる、と励ます話です。

今回のナオも、思えば神谷奈緒本人に非常に沿った役どころでした。余計な背伸びをせず、あくまで自然体。だからこそ、すっと入ってくる。この物語における清涼剤でもあるし、かっこいいところはかっこよく決める、まさに彼女自身。上記のエピソードがこの公演の前日譚だったとするなら、色々間の想像が膨らみます。

 

 

[芽生えし光]岡崎泰葉

 

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最後にオートマトン・ヤスハを演じた岡崎泰葉。岡崎泰葉の上位イベントは5年ぶり2回目であり、種別も同じLIVEツアーカーニバル。ただし、その当時のツアーは現在のような公演形式ではなかった為、岡崎泰葉も今回が公演系イベントの初メイン出演となります。

アイドルになる前から子役として大活躍してきた岡崎泰葉が公演イベントで初主演、しかもそれが岡崎泰葉というアイドルのストーリーに非常に近い役どころ。――これも不思議なことなのですが、公演のストーリー自体がアイドル自身に寄せたイベントというのもほとんど無く、その辺りも蒸機公演が評価されている理由の一つかもしれません。

今でこそ穏やかな表情を見せることの多い泰葉も、初期の初期は張りつめたような表情を見せることもしばしばありました。それがこじらせた結果がイベントのライバルアイドルとして登場した時のセリフ『私は人形じゃない…!』に現れていると思います(よく誤解されますがカードのセリフではないんですよねこれ)。当時の岡崎泰葉にこの役をぶつけていたら割と大変なことになりそうですが、今の岡崎泰葉ならこの役を自分なりに解釈し、表現できる。そこに彼女の強さを感じました。

岡崎泰葉は担当P目線からも丁寧に物語が紡がれているアイドルだと感じます。アイプロ2回やアイチャレ1回の出番があることに加え、初期→小さな一歩→ワンモアステップ→T.B.チアーズあたりの成長の描き方も。後はSSRがどうなるかと待ち構えていたところに、この主演ツアーの投入。そりゃSSRが無くていいとは言いませんが、考えようによってはそれ以上の価値があった、そんなサプライズだったのです。

 

 

 

 

で、どうやったら蒸機公演が見れるの?

 

ここまで蒸機公演クロックワークメモリーの素晴らしさを長々と語ってきたわけですが、未見の方はそろそろその蒸機公演とやらが読みたくなった頃かと思います。説明しましょう。

 

まずはモバマスのマイスタジオ画面から右上の「メニュー」をクリック。たくさん出てくるアイコンの中からオレンジ色の列の左から2番目、「資料室」をクリック。6つあるうちの右上、「イベントメモリー」をクリック。その後「絞り込み▼」というところを開いてアイドル名を「やすは」と打ち込むorイベントの種類を「アイドルLIVEツアー」に設定して検索すれば出てくるはずです、「蒸機公演 クロックワークメモリー」。ここで感動の物語を追体験することができます。

 

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…いや文字だけで分かり辛いよ、という方やそもそもモバマスやってないよ、という方は是非下記の泰葉Pの方が書いた記事も参考にして頂ければと。直感で分かりやすく説明されています。

 

 

こちらでも書かれていますが、メインのストーリーを追うだけならスターエンブレム8個だけで解放可能です。簡単。

ユニットコレクションまで手を出すとなるとかなりのスターエンブレムが必要ですが、モバマスをそこそこやっている方なら難しくないはず。個性的なユニット達は勿論、各エリア最後のユニットのセリフを全開放することで解禁される「サイドストーリー」は、本編のエンディングを一層味わい深くさせてくれるでしょう。

 

 

 

この記事を書いている時点では蒸機公演から半年が経過しているわけですが、あの当時の界隈の盛り上がりは今も奈緒強く記憶に残っていますし、その余波を感じる出来事もこの半年間で割としばしば起こっています。

…とはいえ今後蒸機公演を知らない新米プロデューサーもたくさん入ってくるわけですし、何かのタイミングでまた蒸機公演が公式からフューチャーされることがあるかもしれません。その時、蒸機公演はこんな感じに凄いイベントだったんだよ、と説明する手がかりとして本記事を残しました。好きに使ってやって下さい。

 

それでは、花咲く世界で、またお会いしましょう。

 

 

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